《「かえるで(蛙手)」の音変化》
1 カエデ科カエデ属の落葉高木の総称。葉は多くは手のひら状に裂けていて、秋に紅葉または黄葉 (こうよう) する。実には翼がある。イロハカエデ・トウカエデ・イタヤカエデ・ミネカエデ・カジカエデ・サトウカエデなど。園芸品種も多い。材は器具・家具用。砂糖をとる種類もある。もみじ。かえでのき。《季 花=春 紅葉=秋》「紅―深し南し西す水の隈/几董」
2 襲 (かさね) の色目の名。表も裏も萌葱 (もえぎ) 色のもの。
3 紋所の名。1の葉を図案化したもの。
4 子供や女の小さくかわいらしい手。
「玄関の戸をとんとんと、叩 (たた) く―のわくらばに応 (こた) ふる者もなかりける」〈浄・阿波鳴渡〉