楔を打ち込む
1 敵陣の中に攻め込んで、その勢力を二分する。また、他の勢力範囲の中に地盤を築く。「一社独占の市場に—・む」 2 親しい間柄に邪魔を入れる。「互いの愛情の少しの間隙 (すき) に頓 (やが) ては—・んで」〈露伴・いさなとり〉 [補説]この意味で「楔を打つ」とするのは誤り。
楔を刺す
後日問題が起こらないように、しっかりと約束を確かめる。念をおす。
くさびいし【楔石】
1 石造り・煉瓦 (れんが) 造りのアーチ形の頂点の中央に差し入れる石。要石 (かなめいし) 。せりもち石。 2 ⇒チタン石
くさびがた【楔形】
一端が広く他端に至るにしたがってしだいに狭くなっている、楔に似た形。
くさびがたもじ【楔形文字】
古代の小アジア世界で、粘土板に刻まれた楔に似た形の文字。表意文字から表音文字に移行する段階にあり、一般に1字が1音節を表す。アッカド語・ヒッタイト語・古代ペルシア語などに使用された。楔状 (けつじょう) 文字。けっけいもじ。せっけいもじ。