[名]
  1. 物事や人のありさま。ようす。状態。「雲のたなびく―が美しい」「物慣れた―に振る舞う」

  1. 姿かたち。かっこう。また、人の目に恥ずかしくない、それなりの形。→様になる

  1. 方法。手段。

    1. 「物言ふ―も知らず」〈・常夏〉

  1. 理由。事情。いきさつ。

    1. 「なほおぼしとまるべき―にぞ聞え給ふめる」〈・賢木〉

  1. おもむき。趣向。体裁。

    1. 「臨時のもてあそび物の…時につけつつ―を変へて」〈・帚木〉

[接尾]
  1. 人を表す語(名詞・代名詞)または人名・役職名・団体名などに付いて、尊敬の意を表す。「お嬢―」「お殿―」「あなた―」「田中―」「社長―」「商店会御一行―」

  1. 名詞や形容動詞の語幹に「お」「ご(御)」を冠したものに付いて、「…なこと」の意を丁寧に言い表す。ときに「お」「ご」を冠しないこともある。「お疲れ―」「お世話―」「お気の毒―」「ご苦労―」「はばかり―」

  1. (後世は「ざま」の形になる)

    1. ㋐名詞に付いて、その方向、その方面という意を表す。「雨が横―に降る」

    2. ㋑動詞の連用形に付いて、ちょうど…するとき、…する折などの意を表す。「すれちがい―ひったくる」

    3. ㋒動詞の連用形に付いて、そういう動作のしかたである意を表す。「二階から下へのけ―に落ちる」

[代]《「きみさま」の略という。近世、多く遊里語として用いた》
  1. 二人称の人代名詞。あなた。

    1. 「これこれ大事の物ながら、―になに惜しかるべし」〈浮・一代男・一〉

  1. 三人称の人代名詞。慕っている第三者をさす。あのかた。

    1. 「賤 (しづ) が思ひを夢ほど―に知らせたや」〈滑・膝栗毛・四〉