是あるかな
《「有レ是哉」の訓読から》物事を肯定し感嘆していう漢文句調の語。なるほどなあ。まことにこのとおりであるよ。これでなくちゃ。
此れ幸いと
偶然生じたあることをするのに都合のよい状況を逃さないさま。「上司の外出を—仕事をサボる」
此れぞ此の
これこそ例の。これがあの。これやこの。「大方は月をもめでじ—積もれば人の老いとなるもの」〈古今・雑上〉
此れで吉田の兼好
「これで良 (よ) し」の「よし」に「吉田」の「よし」を掛けてしゃれていう言葉。
此れと言う
(多く下に打消しの語を伴う)とりたてていうほどの。「—・った欠点も見当たらない」
此れに懲りよ道才坊
これに懲りよというのを口拍子よく言ったもの。 [補説]「道才坊」は当て字。「道斎坊」とも書く。撮棒 (さいぼう) に打たれて懲りよ、の意。
此れは如何なこと
驚いたとき、困ったときなどに用いる言葉で、狂言にしばしば用いられている。これはどうしたことだ。「—、この両眼を抜かれたらば、罷り戻らうやうもござるまい」〈虎明狂・目近籠骨〉
此れは如何に
まったく意外な事に驚いたときに用いる言葉。これはなんとしたことだろう。「—目の前の人物が一瞬にして消えてしまうとは」
此れはさて
物事の意外なのに驚き、または考えるときなどにいう言葉。さてこれは。これはまあ。「—、何としてもくれられぬ」〈狂言記・抜殻〉
此れはしたり
意外な事に驚いたり、失敗に気づいたりしたときに発する言葉。これは驚いた。しまった。「—、こんな初歩的なミスを犯していたとは」