[形][文]けうと・し[ク]《近世初期からは「きょうとい」とも発音した》
  1. 見たり聞いたりするのがいとわしい。

    1. 「やがて—・い雨の暗くたそがれて行く夕方を」〈三重吉・桑の実〉

  1. 人けがなく不気味である。また、さびしく恐ろしい。

    1. 「電信柱だけが、—・い唸 (うな) りを立てていた」〈有島カインの末裔

  1. 興ざめである。

    1. 「外の方を見ていながら、—・いような返事をした」〈秋声・足迹〉

  1. すばらしい。すてきだ。

    1. 「—・いは—・いは。いや、こりゃ話せるわいやい」〈伎・韓人漢文〉

  1. 不思議だ。妙だ。

    1. 世界の経巻、夜の八つ時分には、世界中が唯一軸の御経となる、—・いものぢゃ」〈松翁道話・五〉

[派生]けうとげ[形動]けうとさ[名]

出典:青空文庫

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