
1 そのものがもつ要素や傾向。また、それが感じられる状態・気配。「火の―」「血の―」「泣き上戸の―がある」
2 そのものから発して、その存在を感じとらせるもの。気体状のもの。におい。味など。
「東おもての朝日の―いと苦しければ」〈かげろふ・下〉
3 それを感じられる心の状態。気分。心地。
「恐しき―も覚えず」〈源・夕顔〉
4 気候。天気。
「―を寒み葦 (あし) の汀 (みぎは) もさえぬれば流ると見えぬ池の水鳥」〈和泉式部続集〉
5 病気。
「脚の―起こりて」〈落窪・三〉
6 (多く「気が付く」の形で)産気。
「今朝から―がつきて、今日生まるるとて」〈浮・胸算用・二〉
1 動詞・形容詞に付いて、なんとなく、漠然としたなどの意を表す。「―おされる」「―だるい」
2 主として形容詞、時に動詞・形容動詞に付いて、ようすが…であるという意を表す。「―おそろし」「―うとし」「―あなどる」「―ざやか」