みなまたし【水俣市】
⇒水俣
みなまたびょう【水俣病】
有機水銀による中毒症。中枢神経が冒され、手足のしびれ、言語障害、目や耳の機能喪失を起こし、重症では死亡することもある。水俣市に昭和28年(1953)ごろから発生。チッソ水俣工場の廃水中に含まれるメチル水銀が海水を汚染し、魚介類に生物濃縮され、それを食べて人体内に入るのが原因。昭和40年(1965)ごろ新潟県阿賀野川下流域でも同じ症状の患者が確認された(第二水俣病)。昭和43年(1968)に政府が公害病と認定。
みなまたびょうきゅうさいとくべつそちほう【水俣病救済特別措置法】
《「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」の通称》水俣病問題の最終解決を目指して制定された法律。未認定患者に一時金・療養手当等を支給することや、原因となった事業者(チッソ)の分社化等について定めた。平成21年(2009)施行。水俣病特措法。水俣病被害者救済特別措置法。
みなまたびょうとくそほう【水俣病特措法】
⇒水俣病救済特別措置法
みなまたびょうひがいしゃきゅうさいとくべつそちほう【水俣病被害者救済特別措置法】
⇒水俣病救済特別措置法
みなまた【水俣】[映画]
土本典昭監督によるドキュメンタリー映画の題名。副題は「患者さんとその世界」。昭和46年(1971)公開。昭和44年(1969)、チッソを相手どり訴訟を起こした世帯を中心に患者たちの姿を追い、水俣病を世界に知らしめるきっかけとなった。昭和47年(1972)ベルン映画祭銀賞、昭和48年(1973)第1回モントリオール世界環境映画祭グランプリ受賞。
みなまたじょうやく【水俣条約】
《「水銀に関する水俣条約」の略称》人為的に排出される水銀やその化合物から人の健康や環境を保護することを目的とする国際条約。2013年に熊本市で署名され、2017年発効。水銀条約。 [補説]有機水銀中毒による水俣病の悲劇を繰り返さない、という決意を込めて、条約名に水俣の地名が冠された。