1 細いこよりにのりをひいて乾かし固めたもの。進物用の包み紙などを結ぶのに用いる。ふつう数本を合わせて、中央から色を染め分ける。吉事の場合は紅と白、金と銀、金と赤など、凶事の場合は黒と白、藍と白などとする。
2 神前・仏前・御輿 (みこし) などの上部に横に張った金襴などの幕。
3 「水引幕」の略。
4 鎧 (よろい) の化粧板の下の紅白2色の綾の飾り。
5 タデ科の多年草。山野に生え、高さ50~80センチ。多少枝分かれし、葉は広楕円形で互生し、葉面に黒い斑紋がある。8~10月、細長い穂を伸ばして赤い小花をまばらにつけ、実は卵形で褐色。みずひきぐさ。《季 花=秋》「―の花が暮るれば灯す庵 (いほ) /鬼城」
出典:青空文庫
・・・か、元結を掛けて黒い水引でしめたのが落ちていた。見てさえ気味の悪・・・ 泉鏡花「神鷺之巻 」
・・・けの立派な箱に紅白の水引をかけて、表に「越の霙」としてある。「お・・・ 小栗風葉「深川女房 」
・・・暫く話をして、紅白の水引で綺麗に結ばれた紙包をいただき、校門を出・・・ 太宰治「みみずく通信 」