[補説]小倉百人一首の一字決まりは7首あり、一般に「むすめふさほせ」と覚える。
む:村雨 (むらさめ) の露もまだ干 (ひ) ぬ槙 (まき) の葉に霧立ちのぼる秋の夕暮(寂蓮法師)
す:住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ(藤原敏行)
め:めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半 (よは) の月かな(紫式部)
ふ:吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ(文屋康秀)
さ:寂しさに宿を立ち出でてながむればいづくも同じ秋の夕暮(良暹法師)
ほ:ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる(藤原実定)
せ:瀬を早み岩にせかるる滝川の割れても末に逢はむとぞ思ふ(崇徳院)