沙汰の限り
1 是非を論じる範囲をこえていること。論外。また、言語道断。もってのほか。「あんな男をリーダーに据えるとは—だ」「—を尽くす」 2 理非・善悪の問題となる範囲。「是をだに心得ざらんは—にあらず」〈正徹物語・上〉
沙汰の外
「沙汰の限り1」に同じ。「朝敵となり給ひて後は、我が身一人の置き所なし。家人の恩までは—なり」〈盛衰記・二〇〉
さたどころ【沙汰所】
中世、裁判をつかさどった所。評定所 (ひょうじょうしょ) 。
さたなし【沙汰無し】
[名・形動] 1 取り立てて問題にしないこと。不問に付すこと。「—に済ます」 2 便りや訪れのないこと。また、そのさま。無沙汰。「このところ、とんと—だ」 3 他に知らせないこと。また、そのさま。「其の夜—に行方しらずなりにき」〈浮・一代男・三〉 4 とりやめること。また、そのさま。さたやみ。「夜ぬけの事は—にして」〈浮・織留・二〉
さたにん【沙汰人】
1 中世・近世、官の命令を執行した者。 2 中世、荘園領主の命令を伝えたり、年貢の徴収などをつかさどったりした下級荘官。有力名主 (みょうしゅ) がこれにあたり、惣 (そう) の中心となった。
さたやみ【沙汰止み】
命令や計画などが中止になること。おながれ。「道路拡張計画が—になる」