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[副]動詞い(言)う」の未然形+推量の助動詞「」+係助詞「」から。漢文訓読から生じた語。もと文頭に「況」があれば、文末に「…といはむや」を補って訓読したが、のちに「況」の訓として扱われるようになったもの》前に述べたことから考えて、この件については言うまでもなく自明のことであるという気持ちを表す。まして。なおさら。
  1. あとに、用言を伴わずに「をや」「においてをや」の形がくるもの。

    1. 辺鄙な新開町に在ってすら、時勢に伴う盛衰の変は免れないのであった。—人の一生に於いてをや」〈荷風濹東綺譚

    2. 上古かくのごとし、—末代においてをや」〈平家・二〉
  1. あとに、特別呼応の形を伴わないもの。「この問題は先生でも解けない。—生徒に解けるはずがない」

    1. 「異様 (ことやう) の田舎法師の論議をせむに、吉 (よ) からぬ事なり。—我を罵る事、極めて安からぬ事なり」〈今昔・一一・二〉

  1. あとに「用言+むや」「用言+む」の形がくるもの。

    1. 「この玉たはやすくえ取らじを、—竜の頸の玉はいかが取らむ」〈竹取

    2. 「—和国南北両門の衆徒、なんぞ謀臣の邪類をはらはざらんや」〈平家・四〉
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