法華宗(ほっけしゅう)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ 寺は法華宗である。 祖師堂は典正なのが同一棟に別にあって、幽厳なる夫人の廟よりその御堂へ、細長い古畳が欄間の黒い虹を引いて続いている。……広い廊下は、霜のように冷うして、虚空蔵の森をうけて寂然としていた。 風すかしに細く開いた・・・
泉鏡花
「夫人利生記」
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・・・雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。 声を懸けて、戸を敲いて、開けて・・・
泉鏡花
「星あかり」
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