海鼠腸(このわた)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・二人の間の茶ぶ台には、大抵からすみや海鼠腸が、小綺麗な皿小鉢を並べていた。 そう云う時には過去の生活が、とかくお蓮の頭の中に、はっきり浮んで来勝ちだった。彼女はあの賑やかな家や朋輩たちの顔を思い出すと、遠い他国へ流れて来た彼女自身の便り・・・
芥川竜之介
「奇怪な再会」
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・・・ 小な汚しい桶のままに海鼠腸が載っている。小皿の上に三片ばかり赤味がかった松脂見たようなもののあるのはである。千住の名産寒鮒の雀焼に川海老の串焼と今戸名物の甘い甘い柚味噌は、お茶漬の時お妾が大好物のなくてはならぬ品物である。先生は汚らし・・・
永井荷風
「妾宅」
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