1 ナマコ綱の棘皮 (きょくひ) 動物の総称。すべて海産。体は円筒形で前後に細長く、前端に口と触手、後端に肛門があり、皮膚の中に小さな骨片が散在。種類が多く、マナマコは生食のほか、海参 (いりこ) ・海鼠腸 (このわた) に加工する。《季 冬》「尾頭のこころもとなき―哉/去来」
2 製錬した鉄・銅・鉛などを鋳型に流し込んだもの。
出典:青空文庫
・・・見ると、人間とも海鼠ともつかないようなものが、砂金の袋を積んだ中・・・ 芥川竜之介「運 」
・・・の革鞄には、以来、大海鼠に手が生えて胸へ乗かかる夢を見て魘された・・・ 泉鏡花「革鞄の怪 」
・・・藁すべで、彩色をした海鼠のように、雪にしらけて、ぐったりとなった・・・ 泉鏡花「眉かくしの霊 」