ようゆうえん【溶融塩】
塩や酸化物のイオン結晶の固体を高温に加熱して融解し、液体にしたもの。常温で液体のものは、イオン液体またはイオン性液体とよばれる。融解塩。
ようゆうでんかい【溶融電解】
常温では固体の塩 (えん) や酸化物を加熱融解し、電極を設け電圧を加えて行う電気分解法。アルミニウム・ナトリウムなどの製造に用いられる。溶融塩電解。融解電解。
ようゆうひばい【溶融飛灰】
廃棄物をガス化溶融炉や灰溶融炉で溶融処理する際に発生する煤塵。亜鉛・鉛・銅・カドミウムなどの非鉄金属が高濃度で含まれている。従来は焼却飛灰と同様に埋め立て処分されていたが、近年、溶融飛灰を再処理して非鉄金属を回収・再使用するシステムが開発されている。
ようゆうこけいぶつ【溶融固形物】
⇒溶融スラグ
ようゆうスラグ【溶融スラグ】
廃棄物や焼却灰をセ氏1300度以上の炉に入れ、有機物を燃焼させ、無機物を溶融した後、空気中または水中で冷却し固化して得られるガラス質の固形物。土木・建築資材として有効利用される。溶融固形物。
ようゆうえんろ【溶融塩炉】
溶融塩に核燃料物質を溶解させた液体燃料を循環させて熱を取り出す原子炉。核燃料物質として、トリウムおよびウランのフッ化物を用いる。1950年代に米国で開発された技術だが、トリウム資源が豊富にあることや、兵器に転用可能なプルトニウムの生成量が微量で核拡散抵抗性に優れていることなどから、第四世代原子炉の一つとして開発が進められている。MSR(molten salt reactor)。
ようゆうえんでんかい【溶融塩電解】
溶融塩を電解質として電気分解を行うこと。水溶液による電解が不可能な、弗素・アルミニウムのほか、アルカリ金属・アルカリ土類金属・希土類元素などの製錬に用いられる。融解塩電解。
ようゆうかく【溶融殻】
⇒溶融皮殻
ようゆうひかく【溶融皮殻】
隕石が大気圏に突入する際、空力加熱により表面が溶融してできる薄い層状の構造。隕石に特有の構造であり、地上で形成された岩石にはみられない。溶融殻。フュージョンクラスト。