す・む【澄む／^▽清む】

の解説

［動マ五（四）］

1. １ 水や空気などに濁りがなくなり、透きとおった状態になる。「池の底まで—・んで見える」「—・んだ高原の空気」⇔濁る。

1. ２ 光や色などに曇りがなく、はっきり見える。「明るく—・んだ月」「—・んだ目」「—・んだ水色」

1. ３ 音がさえてよく響く。「—・んだ声」⇔濁る。

1. ４ 心配や邪念がなく、心がすっきりしている。「—・んだ心で人とつきあう」

1. ５ 清音に発音する。「『輝く』は、古くは『かかやく』と—・んで発音した」⇔濁る。

1. ６ 雑音がおさまって静かになる。

   1. 「家も—・みて人も無かりければ」〈今昔・三〇・四〉

1. ７ すましこむ。気取る。

   1. 「舟の楫 (かぢ) 取りたる男 (をのこ) ども…うそぶいて見回し、いといみじう—・みたるさまなり」〈更級〉

1. ８ 上品で落ち着いている。地味な感じがする。

   1. 「薄鈍色の綾、中には萱草 (くわんざう) など—・みたる色を着て」〈源・手習〉

1. ９ 物事の筋道がはっきりする。道理が明らかになる。

   1. 「理が—・マヌコトヂャ」〈日葡〉

［動マ下二］

1. １ 濁りをなくしてきれいにする。

   1. 「心ヲ—・メテ世ノ塵 (ちり) ニ汚サレザル人」〈ロドリゲス日本大文典〉

1. ２ 道理を明らかにする。

   1. 「理ヲ—・ムル」〈日葡〉

類語

• 澄みきる(すみきる)
• 冴える(さえる)
• 澄み渡る(すみわたる)

関連語

• 清澄(せいちょう)

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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