かたてうち【片手打ち】
[名・形動ナリ] 1 刀を片手で持って切りつけること。片手切り。片手なぐり。「—に打ちけるが」〈太平記・二〉 2 「片手落ち」に同じ。「吟味もなされず、—のなされやう」〈浄・歌念仏〉
かたておけ【片手桶】
一方にだけ取っ手のある桶。
かたてじょうだん【片手上段】
片手に刀を持って上段に構えること。
かたてせいがん【片手正眼】
片手に刀を持って正眼に構えること。
かたてつき【片手突き】
片手に刀を持って突きを入れること。
かたてなべ【片手鍋】
長い柄が片側にだけついている鍋。
かたてにんぎょう【片手人形】
操り人形で、左手で胴を支え、右手で人形の右手を動かす使い方。人形の左手は動かさない。文楽の詰め人形や各地の民俗人形劇にみられる。
かたてぬき【片手抜き】
神伝流の泳法の一。両足を交互にあおり、踏み出した足と同じ側の手で水をかき、かいた手を腰の後ろで抜いて前に回す。
かたてや【片手矢】
左手(弓手 (ゆんで) )に矢をつがえた弓を持ち、射る準備を整えていること。また、その1本の矢。「—をはめて、矢筈 (やはず) をとり」〈曽我・四〉
かたてわざ【片手業】
1 片手でするわざ。「こなた諸手 (もろて) のまくり切り、—に受けかね」〈浄・井筒業平〉 2 片手間にする仕事。かたてしごと。「麦まきや声で雁追ふ—」〈太祇句選〉