きょうげんうたい【狂言謡】
狂言中でうたわれる歌謡。特定の狂言にうたわれるもの、独立した小曲で諸狂言に用いられるものなどがある。
きょうげんおうぎ【狂言扇】
狂言で用いる扇。流儀によって図柄が決まっている。また、大名は金地、小名は銀地、太郎冠者は鳥の子地など、役柄で色も異なる。
きょうげんかた【狂言方】
1 演能の際に、狂言を演じる人。本狂言・間 (あい) 狂言・三番叟 (さんばそう) などをつとめる。狂言師。 2 歌舞伎の狂言作者のこと。江戸後期には特に四、五枚目の下級作者をいい、立作者の下でせりふの書き抜き、幕の開閉などの仕事をした。
きょうげんきぎょ【狂言綺語】
⇒きょうげんきご(狂言綺語)
きょうげんきご【狂言綺語】
道理に合わない言葉と巧みに飾った言葉。仏教・儒教などの立場から、小説・物語の類をいう。きょうげんきぎょ。
きょうげんこうたい【狂言小謡】
狂言謡の一種。主として本狂言の酒宴の場で、酌に立つときにうたう短い謡。謡曲の一節からとったものが多い。
きょうげんごうとう【狂言強盗】
自分が金品を着服したうえで、強盗に襲われてその金品を奪われたようにふるまうこと。
きょうげんこまい【狂言小舞】
⇒小舞 (こまい) 1
きょうげんざ【狂言座】
能舞台で、橋懸かりの付け根の奥の一隅。後見柱の向かって左脇で、間 (あい) 狂言をつとめる役者が、自分の演技の前後に控える場所。間座 (あいざ) 。
きょうげんさくしゃ【狂言作者】
歌舞伎で、劇場専属の劇作者。宝暦(1751〜1764)ごろ、立作者・二枚目・三枚目・狂言方・見習作者の制度が確立した。劇作のほかに演出事務・舞台監督なども担当。