せいぶつたようせいきほんほう【生物多様性基本法】
平成5年(1993)に施行された環境基本法の理念にのっとり、生物の多様性の保全および持続可能な利用についての原則と、保全と利用を計画的に推進するために必要な国・地方公共団体の基本となる施策を定めた法律。平成20年(2008)6月施行。→生物多様性
せいぶつたようせいじょうやく【生物多様性条約】
《「生物の多様性に関する条約」の略称》地球上の多様な生物を生息環境とともに保全し、生物資源を持続可能であるように利用して、遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分することを目的とする国際条約。1992年地球サミットで採択、1993年発効。CBD(Convention on Biological Diversity)。
せいぶつたようせいじょうやくていやくこくかいぎ【生物多様性条約締約国会議】
生物多様性を保全し、生物資源の持続的な利用を可能にするために1992年の地球サミットで採択された生物多様性条約を批准した国による会議。 [補説]1999年にカルタヘナ、2000年にモントリオールで開催された特別締約国会議(ExCOP1)で「バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書」を採択。2002年のCOP6(ハーグ)では、2010年までに生物多様性の損失速度を緩和することを目指す「2010年目標」が採択されたが未達に終わった。2010年にはCOP10(名古屋)で、遺伝資源の利用と利益配分(ABS)に関する名古屋議定書、2011年以降の新戦略計画「愛知目標」が採択されたが再び未達。2022年のCOP15(モントリオール)では「昆明モントリオール生物多様性枠組」採択された。
せいぶつちりがく【生物地理学】
生物の地理的分布と、その原因などについて研究する学問。
せいぶつてきぼうじょ【生物的防除】
生物を用いて農作物の害虫を駆除するやり方。天敵・ウイルスなどを用いる。化学的薬剤(農薬)による駆除に対していう。生物防除。
せいぶつテロ【生物テロ】
病原性微生物や毒素などの生物剤を兵器として使用するテロ攻撃。特に危険性の高い生物剤として、痘瘡 (とうそう) (天然痘)ウイルス・炭疽菌・ペスト菌・ボツリヌス毒素・野兎 (やと) 病菌・エボラウイルスなどがある。
せいぶつでんき【生物電気】
生物体にみられる発電現象。細胞内の物質代謝により細胞膜の内外でイオン分布が不均衡になることによって起こる。静止電位と活動電位があり、後者は筋肉・神経などの活動の指標とされ、脳波・心電図などに応用。デンキウナギなど高電圧を発生するものもある。生体電気。
せいぶつでんち【生物電池】
生物の機能を利用した電池の総称。酵素や微生物の生化学的なエネルギーを電気エネルギーに変換することで発電を行う。実用化に向けた研究開発が進められている。バイオ電池。
せいぶつどけい【生物時計】
生物の体内にそなわっていると考えられる時間測定機構。約1日周期のサーカディアンリズムや光周性、鳥が渡りをするときに太陽によって方角を定めることなどから知られる。体内時計。
せいぶつのうしゅく【生物濃縮】
食物連鎖の過程で、より上位の生物種や個体群に、特定の物質が蓄積され、濃度を増すこと。