[名](スル)
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1 与えられた関数について、微分してこの関数になるすべての関数。また、それを求めること。不定積分。
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2 ある関数で表される曲線とx座標軸に挟まれた部分を、一定区間に区切ってその面積を極限値として求めること。またその極限値を定積分という。このとき、x軸より上部の面積を正、下部を負として定義する。微分してf(x)になる関数、すなわちf(x)の不定積分をF(x)とすると、積分記号∫を用いて、F(x)=∫f(x)dxと関係づけられる。区間[a,b]における定積分の値Fは、関数F(x)にx=a、bの値を代入して、その差をとることで得られる。すなわちF=F(b)−F(a)で求められる。
[補説]これら積分と
微分が互いに逆の
演算であるという関係性は微分積分学の基本定理とよばれ、17世紀後半に
ニュートンと
ライプニッツによって
独立して導かれ、やがて
解析学という
数学の一大分野に
発展した。ある
現象を
特徴づける
数量の変化を表す
関数があり、それを積分した
関数が得られれば、変化の積み重ねによって起こりうる
現象を
予測したり、
数量を見積もったりすることができる。このように、積分は
微分とともに、
現代においてさまざまな
現象を数学的に
記述するための
重要な
手法となっている。