粉黛(ふんたい)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・今なら女優というような眩しい粉黛を凝らした島田夫人の美装は行人の眼を集中し、番町女王としての艶名は隠れなかった。良人沼南と同伴でない時はイツデモ小間使をお伴につれていたが、その頃流行した前髪を切って前額に垂らした束髪で、嬌態を作って桃色の小・・・
内田魯庵
「三十年前の島田沼南」
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・・・三時か四時ごろのカフェーにはまだ吸血鬼の粉黛の香もなく森閑としてどうかするとねずみが出るくらいであった。コンディトライには家庭的な婦人の客が大多数でほがらかににぎやかなソプラノやアルトのさえずりが聞かれた。 国々を旅行する間にもこの習慣・・・
寺田寅彦
「コーヒー哲学序説」
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