もみじぜんせん【紅葉前線】
イロハカエデが紅葉した日を結んで地図上に示したもの。10〜11月にかけて南下する。→桜前線
もみじづき【紅葉月】
陰暦9月の異称。
もみじどり【紅葉鳥】
シカのこと。「しぐれふる竜田の山の—もみぢの衣きてや鳴くらん」〈蔵玉集〉
もみじのが【紅葉賀】
紅葉のころに催す賀の祝宴。また、紅葉の木陰で宴を開くこと。《季 秋》「—わたしら火鉢あっても無くても/青畝」 源氏物語第7巻の巻名。光源氏18歳から19歳。源氏が舞を舞った紅葉のころの祝宴と、藤壺の皇子出産などを描く。
もみじのにしき【紅葉の錦】
紅葉の美しさを錦に見立てていう語。「水のあやに—重ねつつ河瀬に波の立たぬ日ぞなき」〈拾遺・秋〉
もみじのはし【紅葉の橋】
《古今集・秋上の「天の川もみぢを橋に渡せばやたなばたつめの秋をしも待つ」から》天の川に渡すという橋。《季 秋》
もみじば【紅葉/黄葉】
《上代は「もみちば」》紅または黄に色づいた木の葉。もみじ。《季 秋》
もみじはぐま【紅葉羽熊】
キク科の多年草。深山の林下に生え、高さ40〜80センチ。茎は直立し、葉は手のひら状にやや浅く裂けている。夏、花びらが白く細長い花を穂状につける。
もみじばの【紅葉の/黄葉の】
[枕] 1 木の葉の色が移り変わっていく意から、「移る」「過ぐ」にかかる。「—移りい行けば悲しくもあるか」〈万・四五九〉 2 葉が紅 (あか) い意から、「朱 (あけ) 」にかかる。「—朱の玉垣いく秋の」〈新勅撰・神祇〉
もみじぶな【紅葉鮒】
琵琶湖でとれる鮒で、秋・冬のころ、ひれが赤くなったもの。《季 秋》「—そろそろ比良の雪嶺かな/東洋城」