ひじりあんどん【聖行灯】
《高野聖の笈 (おい) の形に似ているところからとも、また、聖窓に掛けるところからともいう》近世、遊郭の局見世 (つぼねみせ) の格子などに掛けて看板がわりにした掛け行灯。ひじりあんどう。
ひじりうし【聖牛】
河川に設置される水制用具の一。多くの丸太で三角錐 (すい) を横に倒したような構造物をつくり、いくつかの蛇籠 (じゃかご) をのせたもの。
ひじりかた【聖方】
高野三方 (こうやさんかた) の一。平安中期以降、高野山に隠遁して念仏修行した僧。のちには、同山を根拠地として勧進などのため諸国を遍歴した念仏者。高野聖。
ひじりことば【聖言葉】
僧侶の言葉。僧らしい言葉づかい。「例のおどろおどろしき—」〈源・橋姫〉
ひじりざま【聖様】
僧らしいようすや振る舞い。世間離れしたようす。「いと世づかぬ—にて」〈源・橋姫〉
ひじりづか【聖柄】
三鈷柄 (さんこづか) の刀剣。一説に、柄に鮫皮 (さめがわ) をかけない木地のままのものともいう。
ひじりほうし【聖法師】
修行に専念する僧。「木練地 (もくれんぢ) の念珠の大きなるくり下げたる—」〈宇治拾遺・一〉
ひじりまど【聖窓】
出格子よりも小さい、箱形の張り出し格子窓。江戸時代、遊郭の局見世 (つぼねみせ) などに設けた。
ひじりめ【聖目】
「聖目 (せいもく) 」を訓読みした語。「わが手もとをよく見て、ここなる—をすぐにはじけば」〈徒然・一七一〉