肝が据わる
落ち着いていてめったなことには驚かない。度胸がある。胆 (たん) が据わる。「—・った人物」 [補説]「肝が座る」と書くのは誤り。
肝が太い
物に動じない。大胆である。
肝に染みる
心に深く感じて忘れない。
肝に銘ずる
心に強くきざみつけて忘れない。肝に銘じる。「ご忠告を—・じて忘れません」 [補説]「肝に命ずる」と書くのは誤り。
肝を煎る
1 心をいら立たせる。やきもきする。「円道様も為右衛門様も定めし—・って居らるるじゃろ」〈露伴・五重塔〉 2 世話をする。取り持つ。「—・ってくれる人のあるのを幸い」〈秋声・爛〉
肝を砕く
1 あれこれと思い悩む。「これを聞き、かれを聞くにも、心を迷はし—・く」〈盛衰記・四一〉 2 苦心して考えをめぐらす。「君臣共に—・きて、呉王をうる事、二十ヶ年の春秋」〈曽我・五〉
肝を消す
1 「肝を潰 (つぶ) す」に同じ。「—・して周章 (あわ) てて逃出そうとすると」〈魯庵・破垣〉 2 苦心する。心を尽くす。「心をくだき、—・しけるところに」〈太平記・一一〉
肝を据える
覚悟を決める。腹を据える。
肝を潰す
非常に驚く。
肝を嘗める
《「嘗胆 (しょうたん) 」を訓読みにした語》ひどくつらい思いをする。→臥薪嘗胆 (がしんしょうたん)