菩提を弔う
死者の冥福 (めいふく) を祈って供養を行う。「亡き父の—・う」
ぼだいこう【菩提講】
極楽往生を求めて法華経を講説・讃嘆 (さんだん) する法会。
ぼだいごえ【菩提声】
菩提を求めて一心に念仏を唱える声。「殿上人の—もあやにくなるまで聞こえたり」〈栄花・さまざまの喜び〉
ぼだいさった【菩提薩埵】
「菩薩 (ぼさつ) 」に同じ。
ぼだいし【菩提子】
テンジクボダイジュの実。淡黒色で丸くて香りが強く、数珠を作る。《季 秋》「—を紅 (くれなゐ) の糸につなぎけり/青々」
ぼだいじ【菩提寺】
先祖代々の墓や位牌をおき、菩提を弔う寺。檀那寺 (だんなでら) 。菩提所。
ぼだいじゅ【菩提樹】
1 《(梵)bodhidrumaの音写》クワ科のテンジクボダイジュの別名。釈迦がその下で悟りを開いたとされ、原産地インドでは無憂樹 (むゆうじゅ) ・娑羅双樹 (さらそうじゅ) とともに三大聖木とされる。 2 アオイ科の落葉高木。葉は三角状卵形で、裏面は白い。夏、香りのある淡黄色の小花を下向きにつけ、実は球形で堅い。中国の原産で、寺院で1の代用として植える。同属別種にシューベルトの歌曲名として知られるリンデンバウム(セイヨウボダイジュ)がある。《季 花=夏 実=秋》「—の実を拾ひをる女人かな/虚子」 3 禅宗で、悟りのこと。 [補説]作品名別項。→菩提樹
ぼだいしょ【菩提所】
「菩提寺」に同じ。
ぼだいしん【菩提心】
仏語。悟りを求めようとする心。大乗では利他を強調し、悟りを求めるとともに世の人を救おうとする心をいう。
ぼだいず【菩提樹】
1 「ぼだいじゅ(菩提樹)」に同じ。「黄金の数珠 (ずず) 箱に、—のをなむ入れさせ給ひたりける」〈落窪・三〉 2 「菩提子 (ぼだいし) 」に同じ。「—の数珠具したるたたなど」〈宇津保・国譲中〉