らくひつ-てんよう【落筆点蠅】
過ちをうまく
処理して、逆に上手に仕上げること。
画家のすぐれた技をいうたとえ。誤って筆を落としてつけた墨の汚れを、うまく蠅
はえに描く意から。▽「
落筆」は筆を落とすこと。「点」は描く意。「
落筆らくひつ蠅
はえを点
てんず」と
訓読する。
- 出典
- 『呉志ごし』趙達伝ちょうたつでん注
- 故事
- 中国三国時代、呉の画家曹不興そうふこうが孫権そんけんの命を受けて屏風びょうぶに絵を描いていたとき、誤って筆を落としてつけた汚れを、巧みに蠅に描き変えてしまったという故事から。