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辞書
[副]
1 物事を確信をもって推定する意を表す。まさしく。たしかに。思うに。「—その通りであろう」
2 (あとに推量の意味を表す語を伴って)もしかすると。あるいは。
「百 (もも) 足らず八十隅坂 (やそくまさか) に手向けせば過ぎにし人に—逢はむかも」〈万・四二七〉
3 (あとに仮定の意味を表す語を伴って)万が一。もしも。ひょっとして。
「わが背子し—まからば白妙の袖を振らさね見つつしのはむ」〈万・三七二五〉
4 おおよそ。大略。多く、漢文訓読文や和漢混淆文などに用いる。
「よって勧進修行の趣、—もって斯 (か) くの如し」〈平家・五〉
出典:デジタル大辞泉(小学館)
けだしく【蓋しく】
[副](あとに推量の意味を表す語を伴って)おそらく。ひょっとして。「吾妹子 (わぎもこ) が形見の合歓木 (ねぶ) は花のみに咲きて—実にならじかも」〈万・一四六三〉
けだしくも【蓋しくも】
[副]《副詞「けだしく」+係助詞「も」から》 1 (あとに推量または疑問の意味を表す語を伴って)おそらく。ひょっとしたら。「なぞ鹿のわび鳴きすなる—秋野の萩や繁く散るらむ」〈万・二一五四〉 2 (あとに仮定の意味を表す語を伴って)もしも。「よひよひにわが立ち待つに—君来まさずは苦しかるべし」〈万・二九二九〉
出典:青空文庫
・・・キの銀笛があったのは蓋し、原君の推奨によって買ったものらしい。景・・・ 芥川竜之介「水の三日」
・・・れたかと輝いたのは、蓋し手釦の玉である。不思議と左を見詰めると、・・・ 泉鏡花「伊勢之巻」
・・・軸を何にしよう…… 蓋し、この年配ごろの人数には漏れない、判官贔・・・ 泉鏡花「瓜の涙」
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