もしおぎ【藻塩木】
釜で藻塩を煮つめるときに用いるたきぎ。「木の多く流るるをいかにと問へば海人の—をうらへ出ださんとて」〈十六夜日記〉
もしおぐさ【藻塩草】
1 アマモの別名。 2 藻塩1をとるために使う海藻。掻 (か) き集めて潮水を注ぐことから、和歌では多く「書く」「書き集 (つ) む」にかけて用いる。「あまたかきつむ—」〈栄花・岩蔭〉 3 《書き集めるものの意から》随筆や筆記などのこと。「—とのみ筆を染め参らせ候」〈仮・恨の介・下〉
もしおのけぶり【藻塩の煙】
1 藻塩を焼く煙。「うらにたく—なびかめやよものかたより風はふくとも」〈新古今・恋五〉 2 火葬の煙。「松の枯れ枝、蘆の枯れ葉を取りおほひ、—となし奉り」〈平家・三〉