山口県萩市見島で飼育される日本古来の小型牛。毛色は黒褐色で雌雄とも角がある。体高約1〜1.2メートル、体重約250〜320キログラム。性質は温順。室町時代に農耕・運搬用の役牛として利用されていた記録が残る。見島が離島であったため外国種と交配することなく、純粋な和牛として今日まで残った。昭和3年(1928)国の天然記念物に指定。
[補説]年間十数頭の雄が
食用として
出荷される。
肉質は良く、脂肪交雑が多く筋線維が細かい
上質な
霜降り肉が得られる。見島牛の雄と
ホルスタイン種の雌の
一代雑種が「見蘭牛」の
名前で生産されている。