かいい-すいしょく【解衣推食】
人に恩を施すたとえ。人を深く思いやるたとえ。また、人を重用すること。自分の着衣を脱いで着せ、自分の食べ物をすすめて食べさせる意から。▽「推」はおしすすめる意。「衣いを解とき、食しょくを推おす」と訓読する。
- 出典
- 『史記しき』淮陰侯伝わいいんこうでん
- 故事
- 漢王の劉邦りゅうほうが韓信かんしんに楚その項王を討たせようとしたとき、項王は使者を送って味方になるよう説得したが、韓信は「以前、項王に仕えたときは自分の進言も策略も取り上げてくれなかった。今仕えている漢王は、進言も策略も聞き入れてくれたばかりか、自分を将軍として数万の軍隊を与えてくれたうえ、自分の衣を解き、食を推すすめてくださった」と言って断ったという故事から。