こと【言】

の解説

《「事 (こと) 」と同語源》

1. １ 口に出して言うこと。言葉。現代では多く複合語として用いられる。「泣き― (ごと) 」「わび― (ごと) 」「片―」「一―多い」

   1. 「旅といへば―にそ易き少なくも妹に恋ひつつ術 (すべ) なけなくに」〈万・三七四三〉

1. ２

   1. ㋐言葉で表現された事柄・内容。

      「たらちねの母の命 (みこと) の―にあらば年の緒長く頼み過ぎむや」〈万・一七七四〉

   2. ㋑うわさ。評判。

      「心には忘るる日なく思へども人の―こそ繁き君にあれ」〈万・六四七〉

   3. ㋒詩歌。特に、和歌。

      「この歌は、常にせぬ人の―なり」〈土佐〉

1. ３ 体系としての言語。

   1. 「唐 (もろこし) とこの国とは、―異なるものなれど」〈土佐〉

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