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・・・近頃一部の流行の語彙と見れば、筆者のありようを語るわけだし、本来の語義で解釈していいものとすれば、こういう表現はその反対物として、夥しい因襲、悪弊の存在を認めなければならないというわけになる。 図解が昨今は大変趣向にかなうらしくて、この・・・
宮本百合子
「ラジオ時評」
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・・・の感じ方がすでに概念的であることには気づかない。二 私はここで「自然」の語義を限定しておく必要を感ずる。ここに用いる「自然」は「人生」と対立せしめた意味の、あるいは「精神」「文化」などに対立せしめた意味の、哲学的用語ではない・・・
和辻哲郎
「「自然」を深めよ」