姓氏の一。
たにざきじゅんいちろう【谷崎潤一郎】
[1886〜1965]小説家。東京の生まれ。精二の兄。第二次「新思潮」同人。「刺青 (しせい) 」などで永井荷風に認められ、耽美的作風に新しい境地を開く。関西移住後は、古典的な日本美に傾倒し、独自の世界を築いた。文化勲章受章。小説「痴人の愛」「蓼 (たで) 喰ふ虫」「春琴抄」「細雪 (ささめゆき) 」、随筆「陰翳礼讃」、「源氏物語」現代語訳など。
たにざきじゅんいちろうしょう【谷崎潤一郎賞】
谷崎潤一郎を記念して昭和40年(1965)に創設された文学賞。年に1回、優れた文学作品に対して贈られる。第1回受賞作品は小島信夫の「抱擁家族」。谷崎賞。
たにざきせいじ【谷崎精二】
[1890〜1971]小説家・英文学者。東京の生まれ。潤一郎の弟。はじめ文芸同人雑誌「奇蹟」に、のち「早稲田文学」に作品を発表する。小説に「離合」「地に頰つけて」など。また、ポーの翻訳なども手がけた。
出典:青空文庫
・・・描写は殆谷崎潤一郎氏の大幅な所を思わせる程達者だ。何でも平押しに・・・ 芥川竜之介「江口渙氏の事」
・・・「この間谷崎潤一郎の『悪魔』と云う小説を読んだがね、あれは恐らく・・・ 芥川竜之介「彼 第二」
・・・君はその時僕のために谷崎潤一郎君の原稿を示し、(それは実際苦心の・・・ 芥川竜之介「滝田哲太郎君」