《「背 (そ) 向く」に対して「面 (おも) 向く」の意》
[動カ五(四)]
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1 ある場所・方角に向かって行く。「現場に—・く」
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2 物事がある方向・状態に向かう。「心の—・くままに行動する」「病気が快方に—・く」
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3 従う。同意する。
「なでふ事のたばかりをしてか、女の—・くべき」〈宇津保・藤原の君〉
[動カ下二]
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1 向かわせる。行かせる。
「岳 (をか) の上より南のそひを下りざまに—・けたり」〈今昔・二五・五〉
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2 うまくことが運ぶようにする。
「わが大事の聖 (ひじり) の君、このこと—・けしめ給へ」〈宇津保・藤原の君〉
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3 従わせる。同意させる。
「恥づかしげなる御気色 (けしき) なれば、強ひてもえ聞こえ—・け給はず」〈源・少女〉
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4 そのような方向・趣旨で考える。
「人にあまねく知らせじと—・け給へるけしき」〈源・藤袴〉