しゅこうぼくしゅ【輸攻墨守】
攻める方も守る方も、智恵を尽くし、万策をもって戦うこと。名工として名高い輸しゅが攻め、智恵者の墨ぼくが守って、戦ったということから。
- 注記
- 「輸」は、中国春秋時代の魯ろの国の公輸盤こうしゅはんのこと。魯班ろはん(魯般)とも呼ばれ、名工とされる。「墨」は、墨翟ぼくてき(墨子ぼくし)のこと。「墨守」は、「かたく守りぬく」という意。「輸攻」を「ゆこう」と読み誤らないこと。
- 故事
- 中国春秋時代、城に攻め込むために天まで届く梯はしごを作ったという名工の公輸盤が、楚そのために宋そうに攻め入ると聞いた墨翟は、楚に行って公輸盤と会い、その場で机上戦をいどみ、攻めあぐねた公輸盤が、実際に戦う気持ちを失い、あきらめたという。
- 出典
- 『墨子ぼくし』輸公しゅこう