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モクレン科の落葉高木。山野にみられ、葉は幅広の倒卵形。春、葉より先に、大形の香りのある白色の6弁花をつける。秋に実が熟すと裂けて赤色の種子が垂れ下がる。名は、つぼみが子供の握りこぶしに似ているのに由来。やまあららぎ。こぶしはじかみ。しんい。《季 春》「四つ目垣茶室も見えて—哉/漱石」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
出典:青空文庫
・・・の松や生垣の中には、辛夷の花が白らんでいる、天気の好い日曜の午過・・・ 芥川竜之介「お律と子等と」
・・・が、辛夷は似ている癖に、きっと南へ花を向けている。保吉は巻煙草に・・・ 芥川竜之介「保吉の手帳から」
・・・林の間にある山桜も、辛夷も青々とした広葉になっていた。蒸風呂のよ・・・ 有島武郎「カインの末裔」
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