ようかんさんじょう【陽関三畳】
別れを惜しむこと。別れの歌として名高い「陽関曲」を繰り返し歌うこと。
- 注記
- 第二句以下の三句を二度繰り返すという意味であるが、第四句を三度繰り返すという説もある。「陽関曲」は、唐の王維おういの七言絶句「元二げんじの安西あんせいに使つかいするを送おくる」の別名で、「渭城曲いじょうきょく」ともいう。
- 用例
- いかでか君が独り越ゆらん――これを茂太郎は折返しました。聞くに堪えんや陽関三畳の詞ことば――といったような気分を自分が誘い出して、自分が堪えられないような心持で、ついに「く」の字に曲る路の折目に立って、暫く息を休めておりました〈中里介山・大菩薩峠/Oceanの巻〉