雲衝く
「雲を衝く」に同じ。
雲となり雨となる
1 時によって変化し、どちらとも定まらないことをいう。 2 消えやすいことをいう。消えてなくなってしまう。「—・りてやたつた姫秋の紅葉の色を染むらん」〈続古今・秋下〉 3 《宋玉「高唐賦」から》男女、または衆道 (しゅどう) の契りのこまやかなことにいう。「—・るてふなかぞらの夢にも見えよよるならずとも」〈新勅撰・恋三〉
雲に梯
かなえられない高望み。達しがたい望みのたとえ。
雲に汁
雨ごいをすると、雲が雨気を帯びること。事態が好転してくることのたとえ。
雲に臥す
雲がかかる奥深い山の中で生活する。「—・す峰の庵の柴の戸を人は音せで叩く松風」〈玉葉集三〉
雲は竜に従い風は虎に従う
《「易経」乾卦から》相似た性質を持った者どうしが互いに求め合う。りっぱな君主のもとにはすぐれた臣下が現れるということのたとえ。
雲無心にして岫を出ず
《陶淵明「帰去来辞」から。「岫」は山の洞穴の意》何事にも束縛されず、自然に従って悠々と生活することのたとえ。
雲を霞と
一目散に走って行方をくらますさま。「—逃げ去る」
雲を掴む
物事が漠然としていて、とらえどころがないさまにいう。「—・むような話」
雲を衝く
身長が非常に高いことのたとえ。雲衝く。「—・くばかりの大男」 [補説]「雲をつつく」とするのは誤り。