こうやのたまがわ【高野の玉川】
高野山にある川。六玉川 (むたまがわ) の一つで、奥院の大師廟 (びょう) の近くを流れる。
こうやのまんねんごけ【高野の万年蘚】
⇒こうやのまんねんぐさ
こうやばん【高野版】
高野山で開板された仏典の総称。狭義には、鎌倉以降に真言宗一門で一定の板型で開板されたものをさす。
こうやひじり【高野聖】
1 地方伝道のために、高野山から派遣された回国の僧。学侶方 (がくりょがた) ・行人方 (ぎょうにんがた) に対して、聖方 (ひじりかた) のこと。のちには、高野山の下級の僧。また、その服装をした乞食僧 (こつじきそう) 。 2 タガメの別名。《季 夏》 [補説]書名別項。→高野聖
こうやぼうき【高野箒】
キク科の落葉低木。関東以西の山野に自生。高さ60〜90センチ。幹は細くよく分枝し、枝には一年枝と二年枝とがある。秋、一年枝の先に白い花を開く。高野山で、この枝を使ってほうきを作るのでこの名がある。たまぼうき。
こうやまいり【高野参り】
1 高野山の金剛峰寺 (こんごうぶじ) に参詣すること。また、その人。 2 《「こうや(厠)」を掛けて、また、高野山に行って「髪を落とす」と「紙を落とす」を掛けて》便所に行くこと。
こうやまき【高野槙】
コウヤマキ科の常緑高木。日本特産。山地に自生。葉は束生し、厚く長い針状で両面に浅い溝がある。雌雄同株。3月ごろ、枝の先に黄褐色で群生する雄花と、単生する雌花がつく。材は建築や家具に用いる。庭園にも植えられるが、高野山に多く産するのでこの名がある。
こうやものぐるい【高野物狂】
謡曲。四番目物。金春 (こんぱる) 以外の各流。高師四郎が、出奔した主君の遺子春満丸 (しゅんみつまる) を尋ね歩いたすえ、狂乱して高野山にたどり着き、春満丸に再会する。
こうやりゅうじんこくていこうえん【高野竜神国定公園】
奈良・和歌山の県境、高野山からその南方の竜神温泉にかけての地域を占める国定公園。高野山周辺にコウヤマキ自然林がある。
こうやわらび【高野蕨】
コウヤワラビ科の多年生のシダ。原野や水辺の湿った所に生える。夏、胞子葉が出て、穂のように胞子嚢 (ほうしのう) をつける。