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・・・「労働者階級の意識は、たとえそれが如何なる階級に関係したことであろうとも、恣意と圧制、暴力と濫用が行われたときは、いついかなる場合にも黙過しないようにならされているのでなければ、真に政治的な意識ではない」ということは、民主主義とその文学・・・
宮本百合子
「その柵は必要か」
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・・・都会に起ることは知識階級の注意を呼び醒し易いが、この新八景投票のように地方を中心としている現象は、案外多くの弊を生じつつ黙過され勝だ。芸人の投票を昔小新聞がしたように、投票者が実在してもしないでもよい、数さえあれば――つまり運動費が最後の勝・・・
宮本百合子
「夏遠き山」