公界をする
晴れの場所に出る。人前に出る。世を送る。「茗荷 (めうが) など食うたらば—◦することがなるまいと思ふによって食はぬ」〈虎清狂・鈍根草〉
くがいしらず【公界知らず】
世の中のことがわからないこと。また、その人。「汝がやうなる—には」〈咄・醒睡笑・二〉
くがいでん【公廨田】
律令制で、在外諸司官人に支給された職田 (しきでん) 。くげでん。
くがいとう【公廨稲】
律令制で、諸国に置かれた官稲の一。正税の一部を出挙 (すいこ) し、その利益を官司の入用や官人の俸給に充てた稲。くげとう。
くがいにん【公界人】
「公界者 (くがいもの) 」に同じ。「会うて一礼言ひたしとは思せども、遊君は—」〈浄・扇八景〉
くがいもの【公界者】
1 世間に出しても恥ずかしくない者。世間に顔出しのできる者。「算置きも—ぢゃ。なぜに打擲 (ちゃうちゃく) 召された」〈虎寛狂・居杭〉 2 見えを張る者。「傾城は—、五十両の目くさり金取り替へた僭上 (せんしゃう) 」〈浄・冥途の飛脚〉