こうぶがったい【公武合体】
江戸末期、朝廷と幕府とが一致して外敵の難を処理し、同時に幕府の体制の立て直しを図ろうとした構想。大老井伊直弼 (いいなおすけ) の死後、老中安藤信正らが主張、和宮 (かずのみや) 降嫁が実現したが、のち、戊辰 (ぼしん) 戦争で討幕派に圧倒された。
こうぶきょう【工部卿】
工部省の長官。
こうぶきょく【工部局】
中国の上海・天津などの租界(外国人居留地)にあった自治行政機関。1854年に成立し、初め土木建設事業に当たったが、のち行政権・警察権をつかさどる機関となった。租界の返還に際して廃止。
こうぶしょ【講武所】
安政元年(1854)江戸幕府が旗本や御家人に、剣術・槍術 (そうじゅつ) ・砲術などを講習させるために設けた武道場。初め築地鉄砲洲 (てっぽうず) に設けられ、のちに神田小川町に移る。慶応2年(1866)陸軍所の設置に伴って廃止。
こうぶしょう【工部省】
明治3年(1870)工業・土木・鉱山・造船・鉄道などの殖産興業を推進するために設置された中央官庁。同18年廃止。
こうぶせん【洪武銭】
中国の洪武年間に作られた銅銭。日本へも室町末期に移入され、永楽銭などとともに広く通貨として使用された。洪武通宝。
こうぶだいがっこう【工部大学校】
工部省直轄の工学教育機関。明治4年(1871)に設立された工学寮を、明治10年(1877)改称したもの。明治19年(1886)東京帝国大学に合併し、帝国大学工科大学となる。
こうぶてい【洪武帝】
⇒しゅげんしょう(朱元璋)
こうぶしょうしたいはくり【後部硝子体剝離】
眼球の硝子体 (しょうしたい) の後部が、その奥にある網膜からはがれた状態。飛蚊症の原因の一つ。加齢に伴って、ゼリー状の硝子体の内部に液化した部分ができる。これが硝子体の後方に集まり、外に流れ出すと、硝子体が収縮し、網膜と分離する。PVD(posterior vitreous detachment)。