《江戸時代に万葉仮名の「の」の読みを「ぬ」と誤読してできた語》「しの1」に同じ。

[動ナ五][文][ナ四・ナ変]《古くはナ行変格活用。室町時代ころからナ行四段活用が見られるようになり、江戸時代には二つの活用が並存。明治以降はナ行四段(五段)活用が一般的になったが、なお「死ぬる」「死ぬれ(ば)」などナ行変格活用が用いられることもある》
  1. 命がなくなる。息が絶える。また、自ら命を断つ。「交通事故で—・ぬ」「世をはかなんで—・ぬ」「—・ぬか生きるかの大問題」「—・ぬほどの苦しみ」「—・んでも言えない」⇔生きる

  1. そのもの本来の力や働きが果たされなかったり、うまく利用されなかったりする状態になる。活用されなくなる。「—・んだ金」

  1. そのものがもっている生命感や価値がなくなる。生き生きしたところが失われる。生気がなくなる。「陳列する場所を誤るとせっかくの絵も—・んでしまう」「目が—・んでいる」

  1. 動きなどがなくなる。やむ。「風が—・ぬ」

  1. 囲碁で、敵の石に囲まれて取られる。⇔生きる

  1. 野球で、アウトになる。「一塁で—・ぬ」⇔生きる

[可能]しねる
[補説]「死ぬ」の語尾は、完了の助動詞「ぬ」と同じなので、死んでしまうというのが原義。したがって平安時代までは助動詞「ぬ」は「死ぬ」に付くことがなかった。

出典:青空文庫

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