腹悪し
1 おこりっぽい。短気である。「大臣極めて—・しき人にて、目を嗔 (いか) らかして」〈今昔・一九・九〉 2 意地悪い。腹黒い。「幼少の時よりして—・しきゑせ者の名を得候ひて」〈義経記・五〉
腹が癒える
怒りや恨みなどが解け、気が晴れる。「腹の癒えるだけの復讐 (しかえし) を」〈天外・魔風恋風〉
腹が痛む
自分で金銭を負担する。「費用は先方持ちだから—・まない」
腹が居る
怒りがおさまる。気が済む。胸が静まる。「梶原この詞 (ことば) に—◦ゐて」〈平家・九〉
腹が大きい
1 腹がふくれる。「猫の—・くなった」 2 度量が大きい。腹が太い。太っ腹である。「さすがに親分ともなると—・い」
腹が来た
腹がへってきた。「腹が北山」「腹が北野天神」などと地名に掛けて用いることもある。「ときに—山だ。今飯をたく様子だ」〈滑・膝栗毛・初〉
腹が北山
⇒腹が来た
腹が決まる
覚悟ができる。決心する。「候補に立つ—・る」
腹が下る
下痢をする。「食べすぎで—・る」
腹が黒い
心がねじけていて悪事をたくらむ性質である。腹黒い。「口はうまいが—・い」