《(アラビア)Khawārij は離脱者たちの意。単数形でハーリジー(Khārijī)派とも》イスラム教成立初期に存在した政治・宗教的党派。第4代正統カリフのアリーとムアーウィヤが争った際に、調停による解決に反対してカリフ軍から離脱した強硬派を起源とする。敬虔 (けいけん) なムスリムなら誰でもカリフになる資格があるとし、自派以外の教徒を不信仰者とみなした。アリーを暗殺し、ムアーウィヤが開いたウマイヤ朝にもしばしば反乱を起こしたが、弾圧を受けて衰退。現在は、同派から分かれたイバード派のみが残る。