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・・・も一歩進めて、宇品の埠頭に道後旅館の案内がある位でなくちゃだめだ。松山人は実に商売が下手でいかん。」「なるほどこりゃ御城山に登る新道だナ。男も女も馬鹿に沢山上って行くがありゃどういうわけぞナ。」「あれは皆新年官民懇親会に行くのヨ。」「そ・・・
正岡子規
「初夢」
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・・・甲板から帰って来た人が、大山大将を載せた船は今宇品へ向けて出帆した、と告げた時は誰も皆妬ましく感じたらしい。この船は我船より後れて馬関へはいったのである。殊に第二軍司令部附であった記者は、大山大将が一処に帰ろといわれたのを聴かずに先へ帰って・・・
正岡子規
「病」