きみょうちょうらい【帰命頂礼】
仏の教えを心から信じていることを表すために、頭を大地につけて仏の足を拝むこと。また、そのときに唱えることば。
- 注記
- 「帰命」は、仏の教えを心から信じて、身命を捧げて従う、厚い信仰心のこと。「帰依きえ」「南無」と同意。「頂礼」は、相手の足に頭をつけて拝む礼。「五体投地ごたいとうち」ともいい、古代インドの最敬礼。「帰命」を「きめい」、「頂礼」を「ちょうれい」と読み誤らない。
- 用例
- いつかおれはあの男が、海へ卒塔婆を流す時に、帰命頂礼きみょうちょうらい熊野三所くまのさんしょの権現ごんげん、分けては日吉山王ひよしさんおう、王子おうじの眷属けんぞく、総じては上かみは梵天帝釈ぼんてんたいしゃく、下しもは堅牢地神けんろうじしん、殊には内海外海ないかいげかい竜神八部りゅうじんはちぶ、応護おうごの眦まなじりを垂れさせ給えと唱となえたから、〈芥川龍之介・俊寛〉
- 類語
- 帰依三宝 南無三宝