おかたぐるい【御方狂ひ】
1 人妻に夢中になること。「—をやりをるか」〈浄・加増曽我〉 2 遊女狂い。「すこし前かたなる—のやうに見えて」〈浮・一代男・六〉
おかたさま【御方様】
《「おかた」をさらに敬っていう語》 1 他人の妻を敬っていう語。お内儀さま。「又さる人の—」〈仮・竹斎・下〉 2 他人を敬っていう語。深い敬意を表す。「貴様もよろづに気のつきさうなる—と見えて」〈浮・一代男・一〉
おかたぶち【御方打ち】
正月の14日、新婚の嫁の尻を祝い棒でたたいて、懐妊を願う習俗。嫁たたき。はらみ節供。
おかたぼうこう【御方奉公】
一定の年限を定めて婿が嫁方に入って働く習俗。年限により三年婿・五年婿などとよばれる。→年季婿 (ねんきむこ)
おかたぼうちょう【御方包丁】
大阪府堺 (さかい) から産出した、タバコの葉を刻む包丁。鍛冶職人が妻(御方)に手伝わせて作ったところからという。