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・・・どうせ間に合わないのだから、一月のばして貰って、次号に書くことにしようと、新吉は赤い眼をこすりながら、しょんぼり考えた。しかし、新吉は今朝東京のその雑誌社へ「ゲ ンコウイマオクッタ」オマチコウ」とうっかり電報を打ってしまったのだ。もう断るに・・・
織田作之助
「郷愁」
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二月号をひっくりかえして見ていて気になったことお耳にいれます。カットがまことに少く淋しいこと。題がどれも原形で文学にまでなっていない題であることなどです。これは次号予告を見ても強く感じました。文学雑誌は書く人も文学の空気を・・・
宮本百合子
「気になったこと」