け・つ【^▽消つ】

の解説

［動タ四］

1. １

   1. ㋐火を消す。

      「世はただ火を—・ちたるやうに」〈源・匂宮〉

   2. ㋑なくす。消滅させる。

      「世を保ち給ふべき御宿世 (すくせ) は—・たれぬものにこそ」〈源・少女〉

1. ２ 蔑視する。ないがしろにする。けなす。

   1. 「つひにこの人をえ—・たずなりなむ事と、心病みおぼしけれど」〈源・澪標〉

1. ３ 心の平静さをなくさせる。

   1. 「肝魂を—・ちて思ひける程に」〈平家・一一〉

1. ４ 圧倒する。

   1. 「いかばかりならむ人か、宮をば—・ち奉らむ」〈源・東屋〉

[補説]平安時代、和歌や和文に多く用いられた。

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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